宮城県内の自治体のWebサイトアクセシビリティ対応調査報告
総務省が策定した「みんなの公共サイト運用モデル改訂版(2010年度)」では、国及び地方公共団体等の公的機関のホームページ等について、いつまでにどこまで対応するかの期限と達成等級を検討することを推奨し、その目安として、既に提供しているホームページ等については、以下の期限での対応を求めています。
- 2012 年度末まで 「ウェブアクセシビリティ方針」策定・公開
- 2013 年度末まで JIS X 8341-3:2010 の等級A に準拠(試験結果の公開)
- 2014 年度末まで JIS X 8341-3:2010 の等級AA に準拠(試験結果の公開)
そこで、当協会では、国及び地方公共団体の公式ホームページについて、アクセシビリティ対応と方針の公開について、どの程度取り組みが進んでいるかを調査いたしました(第2回調査報告、東京都30自治体調査報告、仙台調査報告、東京都の公共性の高い企業・団体調査報告、東京都各部局調査報告参照)。
このたび、宮城県内の自治体のWebサイトについて、どの程度対応が進んでいるかの調査を以下のとおり実施しましたので、ご報告申し上げます。
調査方法
- 調査対象:
- 宮城県および宮城県内の全市町村(仙台市の区部は除く) 計36件
- 調査時期:
- 2014年12月上旬から2015年1月中旬
- 調査手順:
- JWAC品質維持向上部会メンバ8名で、同一サイトを2名ずつで分担しダブルチェックして、結果を照合しました。
- 調査項目:
-
- サイトのアクセシビリティ対応
- 以下の10項目について、Webサイトのアクセシビリティ対応を評価しました。アクセシビリティ対応詳細評価基準はこちら
- トップページについて
-
- (1) すべてのimg要素(画像)にalt属性がある
- (2) 意味のある画像をCSS背景画像で指定しない
- (3) 見出し要素が適切に使われている
- (4) ページを開いても自動で音声が再生されない
- (5) 200%に拡大しても問題無く利用できる
- (6) すべてキーボード操作可能である
- (7) 動き、点滅、スクロールしない
- (8) メニューを読み飛ばす機能がある(AかBのうち1個以上満たせば良い)
- (A) メニューを読み飛ばすページ内リンクがある
- (B) 本文を示す見出し要素がある
- トップページおよびトップページからのリンクがあるページについて
-
- (9) アクセシビリティに関する記述がある
- (10) 複数の問合せ手段がある(AからEのうち2個以上満たせば良い)
- (A) 電話
- (B) ファックス
- (C) 住所
- (D) 電子メール
- (E) フォーム
調査結果の概要
- サイトのアクセシビリティ対応
-
- トップページについて
-
- (1) 約6割のサイトで、すべてのimg要素(画像)にalt属性がありました。(36件中22件)
- (2) 約3割強のサイトで、意味のある画像をCSS背景画像で指定しておらず問題ありませんでした。(36件中13件)
- (3) 5割のサイトで、見出し要素が適切に使われていました。(36件中18件)
- (4) すべてのサイトで、ページを開いても自動で音声が再生されることはありませんでした。(36件中36件)
- (5) 約9割弱のサイトで、200%に拡大してもテキストの表示に問題はありませんでした。(36件中31件)
- (6) 約6割のサイトで、全てキーボード操作可能でした。(36件中21件)
- (7) 5割のサイトで、画像の点滅や自動的に動くコンテンツはありませんでした。(36件中18件)
- (8) 約6割強のサイトで、メニューを読み飛ばす機能がありました。(36件中23件)
- (A) メニューを読み飛ばすページ内リンクがあります。(36件中12件)
- (B) 本文を示す見出し要素があります。(36件中22件
- トップページおよびトップページからのリンクがあるページについて
-
- (9) 約4割のサイトで、アクセシビリティに関する記述がありました。(36件中15件)
- (10) すべてのサイトで、複数の問い合わせ手段がありました。(36件中36件)
- (A) 電話(36件中36件)
- (B) ファックス(36件中28件)
- (C) 住所(36件中35件)
- (D) 電子メール(36件中21件)
- (E) フォーム(36件中8件)